アトピーだけが感じる辛さと痒み

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アトピーにとって痒みはとても辛いものです。

痒みで夜も眠れないということもあります。

アトピーの痒みの辛さは、アトピー患者にしか分からないものかもしれません。

その辛さだけじゃなく、実はアトピー患者特有の痒みもあります。

そのメカニズムをご紹介します。

アトピーは汗をかきにくい

アトピーの人は痒みを我慢できずに、つい肌を掻きむしってしまうことがあります。

また、皮膚バリアが低下しており、乾燥などによって皮膚がパリパリになったり、いびつな角質層をしていたりします。

すると、いろいろな成分とともに水分を出すアポクリン腺や水分のみを分泌するエクリン腺も破壊されていたり、塞がれていたりします。

このアポクリン腺とエクリン腺こそが汗腺と呼ばれる汗を分泌するところです。

ちなみに余談ですが、汗腺は毛穴とは違います。

汗腺がふさがれていることによって、アトピーの人は汗をかきにくくなってしまいます。

すると、汗が持つ機能が得られなくなってしまうのです。

汗の機能とは

では、汗の機能についてご紹介します。

よく知られていることですが、汗には体温調節の機能があります。

汗をかくことによって高くなりすぎた体温を下げる機能があるのですが、体温が高くなると痒みが強くなるので非常につらいものです。

そして、先ほど紹介したとおりアポクリン腺は水分のほかにいろいろな成分を分泌します。

体の中の毒素以外にも乳酸や尿酸などのように肌を弱酸性にする成分も分泌されます。

よく肌は弱酸性と言われていますが、これがその原因です。

肌は元々アルカリ性で、汗が分泌されなければ肌はアルカリ性へと傾きます。

汗は肌を弱酸性にすることで、雑菌の繁殖をふせぐ機能をもっているのです。

汗をかかないことによる弊害と悪循環

アトピーは汗をかきにくいのですが、汗をかかないことによっていろいろな弊害が生まれてきます。

汗による肌の保護機能が失われているため、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌が繁殖します。

さらに、汗をかかないことで体温調節も難しく、熱による痒みも強まっていきます。

また、単純に汗をかけばいいというものでもなく、汗の中には体から排出された毒素も含まれているため、その毒素がむき出しになった真皮に炎症をおこし、痛みをともなうことが多々あるのです。

そのため、ついついエアコンなどで体を冷やしてしまい、結果さらに汗のかきにくい体質になっていくのです。

伝達信号の不足がアトピーにしか感じない痒みに

皮膚が破壊されていることで、他にもアトピーにしか感じない痒み・辛さがあります。

それが知覚伝達信号の不足です。

普通の人は真皮の中で常に知覚伝達信号が行き交っています。

ですが、アトピーの人の真皮は掻きむしられることで、破壊されており知覚伝達信号が行き交うことがほとんどなくなってしまいます。

すると、普通の人は常に伝達信号が行き交っているために「慣れ」ていますが、アトピーの人は慣れていません。

そのため、まれに伝達信号が送られると虫がはっているような痒みを感じるのです。

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